サマリー
◆2024年1月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比+2.0%となった。全国新コアコアCPI(除く生鮮食品、エネルギー)は同+3.5%であった。物価の前年比は緩やかな鈍化基調となっている。
◆2024年1月のコアCPIの前年比の動きを財・サービス別に見ると、耐久消費財、半耐久消費財、非耐久消費財(除く生鮮食品、エネルギー)、エネルギー、サービスともに前月から伸び率が低下した。
◆先行きの新コアコアCPIは、2023年度で前年比+3.8%、24年度で同+1.9%、25年度で同+2.0%の見込みだ。当社では、2024年春闘での定期昇給込みの賃上げ率を3.8%と推計しており、30年ぶりの高水準となった前年を上回るとみている。賃上げによる人件費増加分を価格転嫁する動きが広がることで、2023年秋から低下傾向にあるインフレ率は前年比+2%程度で安定すると見込んでいる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2023年12月全国消費者物価
2023年のコアCPIは前年比3.1%と1982年以来の高い伸び率
2024年01月19日
-
2023年11月全国消費者物価
財を中心に物価上昇の減速基調が強まるも、一般サービスでは加速
2023年12月22日
-
2023年10月全国消費者物価
基調的な物価の上昇ペースに鈍化が見られる
2023年11月24日
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年4-6月期GDP(2次速報)
実質GDP成長率は前期比年率+2.2%に高まるも民間在庫などが主因
2025年09月08日
-
一億自己啓発社会の死角
データが示す、転職志向・子育て・ジェンダーにおける格差
2025年09月05日
-
2025年7月消費統計
需要側統計は強いが供給側は弱く、総じて見れば前月から概ね横ばい
2025年09月05日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
-
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
-
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日