サマリー
◆2023年8月の機械受注(船電除く民需)は前月比▲0.5%と2カ月連続で減少した。製造業が同+2.2%と2カ月ぶりに増加した一方で、非製造業(船電除く)は同▲3.8%と、3カ月ぶりに減少した。内閣府は機械受注の基調判断を「足踏みがみられる」に据え置いた。
◆製造業では、化学工業が大幅に増加し、全体を押し上げた。非製造業(船電除く)では、多くの業種が前月から小幅に増加した中で、金融業・保険業が大きく減少し、全体を押し下げた。
◆先行きの民需(船電除く)は、均して見れば緩やかな増加基調を辿るとみている。国内のサービス消費の回復などを背景に、非製造業を中心に設備投資が増加する可能性がある。ただし、欧米での金融引き締めの長期化や、中国の不動産不況などで外需が低迷し、製造業を中心に国内企業の設備投資意欲が削がれる可能性には注意が必要だ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2023年7月機械受注
製造業は減少、非製造業は小幅な増加にとどまる
2023年09月14日
-
2023年6月機械受注
4-6月期の民需(船電除く)は企業の見通しに反して減少に転じる
2023年08月17日
-
2023年5月機械受注
非製造業からの大幅な受注減で民需(船電除く)は減少に転じる
2023年07月12日
-
2023年4月機械受注
非製造業がけん引し、民需(船電除く)は増加に転じる
2023年06月15日
-
2023年3月機械受注
1-3月期の民需は企業の見通しを下回る
2023年05月22日
-
2023年2月機械受注
機械受注(船電除く民需)は減少も全体の基調は変わらず
2023年04月12日
同じカテゴリの最新レポート
-
経済指標の要点(8/19~9/12発表統計分)
2025年09月12日
-
2025年9月日銀短観予想
製造業で業況判断DI(最近)は改善も、先行きへの警戒感は強い
2025年09月10日
-
2025年4-6月期GDP(2次速報)
実質GDP成長率は前期比年率+2.2%に高まるも民間在庫などが主因
2025年09月08日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
-
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
-
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日