サマリー
◆2023年2月の機械受注(船電除く民需)は前月比▲4.5%と3カ月ぶりに減少した。製造業では大型案件を主因に増加した一方、非製造業では前月の反動もあり減少した。もっとも、これらの一時的な変動要因を差し引いて見れば製造業、非製造業ともに基調に大きな変化は見られない。内閣府は機械受注の基調判断を「足踏みがみられる」に据え置いた。
◆製造業からの受注額は前月比+10.2%と2カ月ぶりに増加した。非鉄金属(同+330.8%)の大型案件が全体を押し上げたが、これを差し引いて見れば製造業全体は弱い動きが続いている。非製造業(船電除く)からの受注額は同▲14.7%と2カ月ぶりに減少した。1月に受注額が急増した建設業(同▲54.7%)や運輸業・郵便業(同▲20.3%)で反動減が表れた。ただし、非製造業(船電除く)からの受注額は1-3月期の企業見通し(2022年12月時点)を上回るペースで推移しており、基調は悪くない。
◆先行きの民需(船電除く)は、引き続き非製造業がけん引役となり緩やかな増加基調を辿るとみている。国内のサービス消費の回復や中国からの入国者に対する水際対策の緩和を主因に、更新投資や設備の拡充が見込まれる。他方で、製造業からの受注は外需の縮小による輸出の下振れ懸念を背景に弱い動きが続くだろう。
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