サマリー
◆2023年7月の生産指数は前月比▲2.0%と、コンセンサス(同▲1.4%、Bloomberg調査)を下回り2カ月ぶりに低下した。主力の自動車工業で増産が進んだものの、半導体製造装置の大幅減産の影響がこれを上回った。経済産業省は基調判断を「一進一退」に下方修正した。
◆先行きの生産指数は、当面は均して見れば自動車の挽回生産を主因に緩やかな上昇基調が継続するとみている。他方で挽回生産による押し上げ効果は2023年度中に一巡するとみられ、その後は外需の低迷もあって生産指数は伸び悩むだろう。
◆9月7日に公表予定の7月分の景気動向指数は先行CIが前月差▲0.9ptの108.0、一致CIが同▲1.1ptの114.0と予想する。予測値に基づくと、7月の基調判断は機械的に「改善」に据え置かれる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2023年6月鉱工業生産
自動車の挽回生産に応じた部品の増産等で生産指数は上昇
2023年07月31日
-
2023年5月鉱工業生産
自動車生産の持ち直しが一服し生産指数は4カ月ぶりに低下
2023年06月30日
-
2023年4月鉱工業生産
半導体製造装置などの減産で生産指数は3カ月ぶりの低下
2023年05月31日
同じカテゴリの最新レポート
-
人手不足下における外国人雇用の課題
労働力確保と外国人との共生の両立には日本語教育の強化が不可欠
2025年11月06日
-
消費データブック(2025/11/5号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2025年11月05日
-
2025年9月鉱工業生産
生産用機械工業などの増産で上昇も、先行きは軟調な推移を見込む
2025年10月31日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
第226回日本経済予測(改訂版)
低成長・物価高の日本が取るべき政策とは?①格差問題、②財政リスク、を検証
2025年09月08日
-
聖域なきスタンダード市場改革議論
上場維持基準などの見直しにも言及
2025年09月22日
-
今後の証券業界において求められる不正アクセス等防止策とは
金融庁と日本証券業協会がインターネット取引の新指針案を公表
2025年09月01日
-
日本経済見通し:2025年9月
トランプ関税で対米輸出が大幅減、製造業や賃上げ等への影響は?
2025年09月25日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
第226回日本経済予測(改訂版)
低成長・物価高の日本が取るべき政策とは?①格差問題、②財政リスク、を検証
2025年09月08日
聖域なきスタンダード市場改革議論
上場維持基準などの見直しにも言及
2025年09月22日
今後の証券業界において求められる不正アクセス等防止策とは
金融庁と日本証券業協会がインターネット取引の新指針案を公表
2025年09月01日
日本経済見通し:2025年9月
トランプ関税で対米輸出が大幅減、製造業や賃上げ等への影響は?
2025年09月25日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日

