サマリー
◆2023年4月の生産指数は前月比▲0.4%と、コンセンサス(同+1.3%、Bloomberg調査)に反して3カ月ぶりに低下した。ただし、内訳を見ると過半の業種で上昇しており、ヘッドラインの数字が示すほど内容は悪くない。経済産業省は基調判断を「緩やかな持ち直しの動き」に据え置いた。
◆先行きの生産指数は、当面は緩やかな上昇基調が続き、夏頃から回復ペースが加速するとみている。足元では供給制約の緩和と外需の縮小の影響が拮抗しているが、今後は国内自動車メーカーなどによる挽回生産や中国の財需要の持ち直しなどが期待される。
◆6月7日に公表予定の4月分の景気動向指数は先行CIが前月差+1.8ptの99.5、一致CIが同+0.2ptの99.0と予想する。予測値に基づくと、一致CIによる基調判断は機械的に「足踏み」に据え置かれる。
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