消費データブック(2021/2/4号)

個社データ・業界統計・POSデータで足元の消費動向を先取り

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2021年02月04日

  • 山口 茜
  • 和田 恵

サマリー

◆1月の消費は、新型コロナウイルス感染拡大と緊急事態宣言の再発出を受け、12月から減少したとみられる。財消費は巣ごもり需要に関連する業態を中心に堅調に推移した。他方、サービス消費は飲食店の時短営業や不要不急の外出自粛などにより大幅に減少したと見込まれる。ただし、2020年春の前回緊急事態宣言時と比べると、財・サービスともに変化は小幅に留まったとみられる。

◆【小売関連】1月の大手家電量販店の売上高は前月比+5%程度、ホームセンターは同+7%程度、スーパーは同+3%程度と増加した。感染拡大や緊急事態宣言の再発出を受けて、食品やパソコンなどの巣ごもり需要が高まっている。一方、大手百貨店の売上高伸び率は前年比3割減程度と前月からマイナス幅が拡大した。また、アパレル各社の売上高伸び率も前月から低下した。外出自粛による客数の減少等が影響したとみられる。さらに新車販売台数は前月比▲2%程度であった。

◆【サービス関連】1月の新幹線輸送量は、前年比6~8割減程度と12月からマイナス幅が拡大した。外食・旅行・娯楽関連消費と連動している小売店・娯楽施設の人出は、緊急事態宣言の対象地域だけでなく、それ以外の地域でも大きく落ち込んでいる。今後公表される1月の宿泊者数、外食売上、旅客機輸送量でも前年比マイナス幅の拡大が見込まれる。

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