2026年07月07日
サマリー
◆パリ協定6条の実施ルールの具体化により、排出削減・吸収の成果(緩和成果)の国際移転の枠組みが動き始めている。同条2項の下、緩和成果をITMOs(国際的に移転される緩和成果)として移転・使用するには、相手国政府の承認が必要となる。承認された緩和成果には、初回移転時に二重計上を回避するための相当調整が適用され、国連報告・審査を通じて透明性が確保される。これらがITMOsの信頼性を支えている。
◆相手国政府の承認を通じて、ITMOsの用途や有効期間等の条件が明確化される。これにより、使用に関する予見可能性は高まる一方、承認範囲内での使用が基本となるため、用途変更や利用時期の調整といった柔軟な運用は一定程度制約される。
◆また、ITMOsの供給は相手国政府の承認に依存し、相手国のNDC(国が決定する貢献)達成見通しや政策判断のほか、承認手続や国連報告・審査を含む実施体制の整備状況にも左右される。このため、ITMOsの供給には不確実性が残る。
◆JCMクレジットは、6条2項への適合により国際的な信頼性が高まる一方、相手国政府の承認方針や制度整備状況により確保時期・量には不確実性が残る。このため、企業には取得時期・量に幅を見込んだ投資・調達判断が求められる。
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