2026年07月27日
サマリー
地域銀行(地銀)の業界再編が進んでいる。再編の中で問われているのは、単なる規模拡大ではなく、地域金融力を高めるための実質的な相乗効果である。2025年12月に金融庁から公表された地域金融力強化プランでは、「地域金融」を主に担う地銀には、人口減少・少子高齢化が進行することを前提に、幅広い金融仲介機能という役割と、地域金融力(=地域経済に貢献する力)を担う役割を、これまで以上に発揮することが求められている。そして、その前提として経営基盤の強化を促している。
今後の再編では、システム・業務の共同化、リスク管理や収益管理の高度化、デジタル対応を通じた金融サービス機能の向上が重要となる。加えて、上場地銀には投資家から企業価値向上への期待も高まっている。もっとも、預金減少に直面する地銀では中長期的に経営の選択肢が狭まる可能性がある。したがって、今後の地銀再編では、規模拡大そのものではなく、経営基盤の共同化、業務効率化、地域金融力の高度化を同時に実現する相乗効果の創出が鍵となる。

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
中国:デジタル人民元の国際化を後押しするmBridgeプロジェクトとは
ブロックチェーン上で進む「米ドル依存脱却」への布石
2026年09月04日
-
予測市場の現状と証券ビジネスへの示唆
未来を価格として表す市場は金融を変えるか
2026年07月02日
-
なぜ、デジタル人民元は「デジタル預金通貨」へ移行したのか
制度変更が示唆する中央銀行デジタル通貨の課題と中国の現実解
2026年06月10日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

