2026年07月27日
サマリー
◆ISSは2027年以降の議決権行使助言方針改定に向けてグローバル・サーベイを開始した。日本向け基準の新提案はなかったものの、国際基準や他国向け基準で提案された論点が将来日本向け基準へ反映される可能性がある。
◆国際基準では、規制変化に対応して気候関連開示を企業が縮小・撤回した場合の取締役会の責任(Climate Board Accountability)と、TNFD等に基づく自然関連リスク開示の必要性(Nature-Related Risks)が主要テーマとして取り上げられている。これらは日本でもサステナビリティ開示制度の整備と関連して注目される。
◆他国向け基準では、社外取締役等の長期在任が独立性に及ぼす影響(Tenure Impact on Director Independence)と、バーチャルオンリー株主総会の位置付け(Virtual-Only AGMs)が議論されている。いずれも日本におけるコーポレートガバナンス改革や会社法制の見直しと関係が深い論点である。
◆議決権行使助言業者を取り巻く環境を考えると、今回のISSのサーベイは単一の基準への収れんのみを目的とするものではなく、多様な市場参加者の見解を収集し、将来の助言方針やAIを活用した高度な議決権行使支援サービスの基盤を形成する側面も有すると考えられる。
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