2023年10月25日
サマリー
◆TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:自然関連財務情報開示タスクフォース)とは、企業が自然に関するリスク管理と情報を開示することを促す機関である。そのための開示基準などを含む、TNFD提言を2023年9月に公表した。
◆TNFD提言では、企業が自然に関する依存、影響、リスク、機会について、「ガバナンス」、「戦略」、「リスクと影響の管理」、「指標と目標」を開示することを推奨している。また、開示に向けて「LEAPアプローチ」という方法を利用することができる。
◆TNFD提言は企業が任意に利用するものであり、法的拘束力などはない。ただし、TCFD提言のように、将来的にサステナビリティ情報の開示においてTNFD提言に基づくことが求められるようになる可能性も考えられるため、注意が必要である。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
開示府令の改正が公布・施行
サステナビリティ情報開示などに関する具体的な考え方・対応を解説
2023年02月07日
-
ISSBの「IFRS S1」(全般的要求事項)の具体的な内容
サステナビリティ情報開示のベースとなる基準
2023年08月02日
-
ESG投資において今後注目すべき生物多様性
2021年は生物多様性の転換年になる可能性
2021年03月19日
-
TNFDが提唱する自然資本に関する情報開示
情報開示フレームワークの概要と今後の見通し
2023年01月10日
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
-
米GDP 前期比年率+2.8%と加速
2024年4-6月期米GDP:内需主導での堅調さを維持
2024年07月26日
-
監査・ガバナンス強化へ回帰する英国
昨年撤回した監査強化方針を復活し、ガバナンス・コードも厳格化へ
2024年07月25日
-
女性がキャリアを築ける職場ほど、子どもを持ちやすい
健保組合ごとの被保険者・被扶養者の出生率と、その要因の多変量解析
2024年07月24日
-
GX経済移行債に期待されるインパクトレポーティング
~GXの理解醸成促進に向けて~『大和総研調査季報』2024年夏季号(Vol.55)掲載
2024年07月24日
-
盛り上がりに欠ける英国の政権交代
2024年07月26日
よく読まれているリサーチレポート
-
「国債買入減額+利上げ」だけで長期金利は2%超えか
シナリオ別に見た日銀の国債買入減額による長期金利への影響試算
2024年06月12日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
-
第221回日本経済予測(改訂版)
賃上げ・物価高の先にある経済の姿と課題は?①賃上げ効果、②貿易デジタル赤字、③トランプリスク、を検証
2024年06月10日
-
「事業性融資の推進等に関する法律案」概要
事業性に着目した企業価値担保権の創設
2024年05月30日
-
バーゼルⅢ最終化による自己資本比率への影響の試算
標準的手法採用行では、自己資本比率が1%pt程度低下する可能性
2024年02月02日
「国債買入減額+利上げ」だけで長期金利は2%超えか
シナリオ別に見た日銀の国債買入減額による長期金利への影響試算
2024年06月12日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
第221回日本経済予測(改訂版)
賃上げ・物価高の先にある経済の姿と課題は?①賃上げ効果、②貿易デジタル赤字、③トランプリスク、を検証
2024年06月10日
「事業性融資の推進等に関する法律案」概要
事業性に着目した企業価値担保権の創設
2024年05月30日
バーゼルⅢ最終化による自己資本比率への影響の試算
標準的手法採用行では、自己資本比率が1%pt程度低下する可能性
2024年02月02日