2013年09月02日
サマリー
アベノミクスの成長戦略の中では、企業ガバナンスに関する改正も検討されている。社外取締役の選任義務化に向けた会社法改正や、企業の持続的成長を促進するため、機関投資家の株主行動を規律付ける日本版スチュワードシップコードの導入などだ。
機関投資家による長期的投資を促進することで、経済成長を進め、また企業の成長に役立てようとする検討は、国際的な広がりを見せている。しかし、長期的投資がどのようなものであるかについて、共通の認識があるわけではない。
また、機関投資家による長期的投資を実現するために提案されている政策オプションにも、その実効性や実現性が疑わしいものが少なくない。
日本版スチュワードシップコード導入の暁には、機関投資家による株主権行使の詳細開示が行われるようになるかもしれないが、これが企業の持続的成長にどのように貢献できるかは、注意深く見守る必要があるだろう。
大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
企業と投資家の対話:何をどう話すか?
日本のフォローアップ会議の動向と米英における対話状況
2015年12月15日
-
日本版スチュワードシップ・コード
2014年02月28日
-
誰が読むのか、スチュワードシップ・レポート
2014年01月31日
-
議決権行使助言業者:公的年金による利用?
公的資金の運用高度化検討会報告書で議決権行使助言業者へ言及
2013年11月21日
同じカテゴリの最新レポート
-
機械学習による有価証券報告書(2025年3月期)の人的資本開示の可視化
経営戦略と人事戦略の連動や、指標及び目標の設定に課題
2025年08月01日
-
サステナビリティWGの中間論点整理の公表
2027年3月期から順に有価証券報告書でのサステナビリティ開示拡充
2025年07月28日
-
カーボンクレジット市場の新たな規律と不確実性
VCMI登場後の市場と、企業に求められる戦略の頑健性
2025年07月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
のれんの償却・非償却に関する議論の展望
2025年07月07日
-
日本経済見通し:2025年7月
25年の賃上げは「広がり」の面でも改善/最低賃金の目安は6%程度か
2025年07月22日
-
対日相互関税率は15%で決着へ-実質GDPへの影響は短期で▲0.5%、中期で▲1.2%-
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.2%減少
2025年07月23日
-
新たな相互関税率の適用で日本の実質GDPは短期で0.8%、中期で1.9%減少
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.7%減少
2025年07月08日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
のれんの償却・非償却に関する議論の展望
2025年07月07日
日本経済見通し:2025年7月
25年の賃上げは「広がり」の面でも改善/最低賃金の目安は6%程度か
2025年07月22日
対日相互関税率は15%で決着へ-実質GDPへの影響は短期で▲0.5%、中期で▲1.2%-
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.2%減少
2025年07月23日
新たな相互関税率の適用で日本の実質GDPは短期で0.8%、中期で1.9%減少
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.7%減少
2025年07月08日