2008年上半期ガバナンス回顧(3) アデランスが経営陣刷新を発表

経営トップを買収防衛策で守ることができなかった事例でもある。

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2008年07月14日

  • 藤島 裕三

サマリー

◆2月8日にスティールはアデランスに経営陣刷新を要求、5月29日の株主総会で社長ほか取締役の再任が否決された。これを受けて同社は6月30日に新人事案を発表している。

◆アデランスの収益は減少基調にあり、前期は経利益が半減した。今期は増益を見込むものの減配予想であり、議案否決は株主の不信・不満が高まっていた結果と考えられる。

◆今総会シーズン全体では波乱が少なかったのは、株主還元の積極化が評価されたためかもしれない。来期以降も株主に報い続けられるのか、多くの企業において問われるだろう。

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