2026年6月株主総会に向けた論点整理

アクティビスト投資家等による株主提案数は過去最多

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  • コーポレート・アドバイザリー部 主任コンサルタント 吉川 英徳
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サマリー

◆2026年6月株主総会シーズンを本格的に迎えようとしている。2026年6月株主総会におけるポイントとしては、(1)機関投資家による議決権行使基準厳格化への対応、(2)アクティビスト投資家等による株主提案への対応、(3)保有比率を高めるアクティビスト投資家への対応、が挙げられる。

◆政策保有株式の縮減に伴い、日本企業の株主構成は、引き続き安定株主が減少し、機関投資家持分比率が高まっている。また、近年では、複数のアクティビスト投資家が上場企業の株式を大量取得することも一定程度見受けられるようになっている。その結果、株主総会においては、機関投資家による議決権行使の影響力が一層高まるとともに、アクティビスト投資家が株主提案の提出や取締役選任議案に対する反対活動等を通じ、株主総会の場を通じて、上場企業の経営に対する影響力を拡大している。

◆本年の株主総会においても、株主提案活動は活発に行われている。昨年7月から本年5月株主総会においては、件数としては過去最多となる37社(前年30社)となっている。6月株主総会においても5月29日時点で既に96社(他4社取下げ・不受理)において株主提案が行われている。その内アクティビスト投資家等の機関投資家による株主提案は、53社と既に過去最多(前年は51社)を更新している。一方で、可決が見込まれる株主提案数は、会社側の対応もあり、限定的に留まる見通しである。

◆定時株主総会は、株主が議案への賛否を通じて経営陣および取締役会を評価する年1回の機会であり、取締役選任議案の賛成率は、経営陣に対する「株主支持率」を意味する。近年、アクティビスト投資家は、単なる株主還元強化やガバナンス改善の提言に留まらず、短期的なリターン確保を志向し、投資先企業の経営上の脆弱性(隙)を突いて非公開化等へと誘導すべく、経営への介入機会をうかがう局面が増えている。このようなアクティビストの動きに対抗するため、上場企業としては、平時から隙のない企業経営に努めるとともに、一般株主からの「高い支持率」を背景に、毅然とした態度で対応することが求められる。

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