サマリー
◆企業の人手不足感が強まっている。しかし、労働市場の構造を仔細に見ると、日本全体で労働力不足に陥っているとは言えない。育児や介護に携わる必要があるといった事情で働くことができない人など、働くことを希望しているにもかかわらず労働条件や労働環境が希望に合わない人が多い。
◆そのような状況にあるのは、男性よりも女性の方が多い。日本では結婚、出産、育児などで女性が労働市場から退出するケースが見られ、女性の年齢別の労働力率を折れ線グラフで描くとM字型(M字カーブ)になることが知られている。労働者の希望する条件や環境を整えていくことが企業の人手不足を解消させる鍵となろう。
◆2015年8月に施行された女性活躍推進法(事業主行動計画の策定については、2016年4月施行)は、女性の活躍推進に向けた行動計画の策定や女性の活躍状況に関する情報の公表を義務付けている。そこで、本稿では女性の就業状況や女性活躍推進法について概観する。また、本稿の後編(下)では、女性活躍推進法に基づいて公開された情報に基づいて、業種別の女性活躍の状況とその課題を分析する。
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