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入門 欧州経済 第9回

財政統合に向けた動き ~その1 ~

2013年08月29日

経済調査部 研究員 矢澤 朋子

サマリー

欧州危機により、EUの経済・金融統治が十分でないということが明らかになりました。EUは、今後このような金融危機が再発することのないよう、どうすべきかを模索しています。その解決策として「財政統合」という提案が出ています。これは、EU加盟国が財政政策の主権を(一部)放棄し、EUに移譲するということです。ユーロ圏各国は既に金融政策をECBに一任していますが、それだけでは経済・金融の統治には不十分であるため、財政政策も部分的に一元化することでユーロ圏にとって最適な政策を実施しようという意図があります。


「財政統合」への一歩として、EUは財政に関する規律を強化する様々な対策を行っています。具体的には、ヨーロピアン・セメスター、シックス・パック、ツー・パックの導入、「安定、協調及び統治に関する条約(TSCG)」の発効などです。EUでは、単一通貨ユーロを導入する以前から、加盟国の財政規律を義務付ける安定成長協定(The Stability and Growth Pact; SGP)という枠組みが構築されていました。しかし、このSGPが十分機能しなかったことが欧州で財政危機が発生した理由の一つとなったため、強化策を講じています。

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