可能性高まる「食料品の消費減税」、その効果と実施後の課題は?

給付付き税額控除への円滑な移行と消費税の社保財源機能の維持を

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2026年06月09日

サマリー

◆食料品の消費減税が、早ければ2027年4月にも実施されるようだ。中東情勢の緊迫でエネルギーを中心に物価高が進んでおり、その影響は食料品にも徐々に広がっている。物価高は引き続きの課題だが、その対応策としての消費減税は高所得世帯への減税額が大きいなど費用対効果が悪く、価格転嫁が進む中で減税分ほど小売価格が下がらないことも考えられる。財政悪化への懸念で金利が上昇すれば、国内投資の喚起を目指す高市早苗政権の「危機管理投資」や「成長投資」に水を差すことになる。

◆消費税は社会保障を支えるための重要な安定財源だ。今後も高齢化への長期的な対応が求められる中、物価高対策として食料品の消費減税を実施するのであれば、予定通り2年間で終了し、給付付き税額控除へと円滑に移行する必要がある。制度移行によって高所得世帯の負担が高まるとみられるが、経済的支援の必要性はもともと低い。一方、中低所得者(世帯)への負担は抑えられ(あるいは一段と軽減され)、恒常的な制度になるため時限的な消費減税よりも生活の下支え効果は大きい。低迷する勤労世帯の平均消費性向の引き上げなども期待される。

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