サマリー
◆2024年11月の家計調査における二人以上世帯の実質消費支出は前月比+0.4%と2カ月連続で増加した。他方、複数の需要側統計を用いて補正した世帯消費動向指数(CTIミクロ)で見た実質消費は同▲0.4%であった。供給側統計である商業動態統計では、CPIの財指数で実質化した小売販売額は同+0.8%と3カ月ぶりに増加した。総消費動向指数(CTIマクロ)は同0.0%であった。気温低下の影響で季節商品への支出が回復するなど、総じて見れば11月の個人消費は前月から小幅に増加したと判断される。
◆2024年12月の個人消費は11月から概ね横ばいで推移したとみられる。25年1月以降の個人消費は、所得環境の改善などを受けて緩やかに増加するとみている。一時的には冬の賞与が押し上げ要因となろう。ただし、物価の上振れリスクには引き続き注意が必要だ。賃上げが物価上昇に追い付かず実質賃金の前年割れが続けば、個人消費の回復を妨げる可能性がある。
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