サマリー
◆5月前半の消費は4月から減少したとみられる。財消費は概ね横ばいで推移したものの、緊急事態宣言の影響が全面的に表れたことでサービス消費が落ち込んだ。
◆【小売関連】5月前半の大手家電量販店の売上高は4月平均比+2%程度、スーパーは同+1%程度と増加した。他方、ホームセンターは同▲3%程度と減少した。5月前半の大手百貨店の売上高は、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同期比で5~6割減程度と4月からマイナス幅が拡大した。緊急事態宣言発出に伴う休業要請が重石となった。アパレル(しまむら)の5月既存店売上高伸び率は2019年同月比+0.1%程度と4月から小幅に低下した。
◆【サービス関連】5月前半の新幹線輸送量は、2019年同期比7割減程度と4月からマイナス幅が小幅に拡大した。大型連休中の航空機の輸送量(4月29日~5月5日)は、国内線が同65%減程度、国際線が同95%減程度と4月と同程度であった。小売店・娯楽施設の人出を見ると、5月に入ってからも減少傾向が続いており、これに連動する外食・旅行・娯楽関連消費の落ち込みが予想される。
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