サマリー
◆2021年1-3月期のGDP発表を受け、経済見通しを改訂した。改訂後の実質GDP見通しは2021年度が+3.1%、2022年度が+3.3%である。当社のメインシナリオでは、医療従事者と高齢者の新型コロナウイルスワクチン接種が9月末までにほぼ完了し、12月末には全国民の約半数が接種を終えると想定している。経済活動の正常化が2021年秋から本格化することで景気の回復ペースが加速していく見込みだ。米中経済の力強い回復が続く中、国家間で二極化が進むだろう。
◆足元では感染力の高い変異株が猛威を振るっており、今後のワクチンの接種ペース次第で日本経済見通しは大きく変わる。ワクチンの接種ペースが想定よりも遅れれば、21年度中にさらに3回の緊急事態宣言が発出され、2021年度の実質GDP成長率はメインシナリオから1%pt程度下振れする可能性がある。加えて、国内で広がった変異株よりも感染力が高いとされるインド型変異株が流行すれば、成長率は大幅に低下することになろう。
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