サマリー
◆2020年4-6月期の全産業(金融業、保険業除く)の売上高は前年同期比▲17.7%、経常利益は同▲46.6%と大幅な減収減益となった。欧米各国でのロックダウンに加え、4月から5月にかけて全国に発出された緊急事態宣言を受けた経済活動の自粛が企業業績を大幅に押し下げた。
◆2020年4-6月期の全産業(金融業、保険業除く)の設備投資(ソフトウェア除く)は前年同期比▲10.4%と3四半期連続で減少した。企業業績の悪化、キャッシュフローの急減、先行き不透明感の増大によって幅広い業種で設備投資が先送りされたとみられる。
◆先行きについて、企業収益は業種ごとに明暗が分かれるとみている。製造業は国内外の経済活動の再開によって、4-6月期を底に回復に転じる公算が大きい。ただし、資本財関連業種は世界各国の工場稼働率が低迷する中で需要回復は相当に遅れるとみられ、厳しい業況が続くだろう。非製造業では対面や移動を伴うサービス(飲食、娯楽など)は感染拡大防止のための「新しい生活様式」という制約下において、稼働率を下げた営業を余儀なくされており、こうした業種は厳しい業績が続くとみられる。
◆設備投資の先行きについても、コロナ禍の影響によって企業収益の見通しが立たない中では、設備投資を先送りする動きも見られるだろう。企業のキャッシュフローは急減しており、当面は必要最低限の維持・補修投資中心になるとみている。
◆今回の法人企業統計の結果を受けて、2020年4-6月期GDP 2次速報(9月8日公表予定)では、実質GDP成長率が前期比年率▲28.3%と、1次速報(同▲27.8%)から下方修正されると予想する。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2020年7月鉱工業生産
回復ペースが前月から加速、自動車生産が全体を押し上げ
2020年08月31日
-
20年度設備投資は9年ぶりに減少で着地か
〈DBJ設備投資計画調査〉感染拡大で非製造業を中心に軟調な見通し
2020年08月12日
-
2020年6月機械受注
4-6月期の民需は激減、7-9月期も更なる減少を見込む
2020年08月19日
同じカテゴリの最新レポート
-
消費データブック(2026/2/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年02月03日
-
2025年12月鉱工業生産
半導体製造装置の減産などが押し下げ要因/軟調な推移が続く見込み
2026年01月30日
-
2025年10-12月期GDP(1次速報)予測~前期比年率+0.7%を予想
2四半期ぶりプラス成長も一時要因を除けば力強さを欠く内容か
2026年01月30日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日

