2024年12月20日
サマリー
◆65歳以上世帯の金融資産残高は、2023年度末(1,129兆円程度)から2035年度末(1,601兆円程度)にかけて1.42倍に増加し、全体に占める比率は51%程度から53%程度まで上昇すると試算される。日本の家計金融資産に関しては、高齢世帯に資産が偏在していることがよく知られているが、こうした状況は当面続き、むしろ偏在度合いは幾分高まる見込みである。
◆認知症・軽度認知障害者の有病率と高齢世帯の金融資産残高のデータに基づくと、認知症者の2023年度末の金融資産残高は126.6兆円程度(全体の5.8%程度)、軽度認知障害者は同167.7兆円程度(同7.6%程度)であったと試算される。2035年度末には、認知症者が221.9兆円(同7.3%程度)、軽度認知障害者が251.8兆円程度(同8.3%程度)となり、今後10年程度で、それぞれ95兆円程度、84兆円程度増加すると試算される。
◆日本のような「超高齢社会」において、高齢者は、金融犯罪を含む様々な金融面の課題やリスクに備えておくことが重要となる。金融経済教育などを通じて、国民が超高齢社会において有用と考えられる金融商品・サービスなどに関する知識を学べるようにすることが望ましい。また、金融機関や地方自治体、地域包括支援センターなどの地域機関が連携して高齢者支援を行うことも重要になると考える。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
老後に向けた資産形成で再認識したい高インフレへの備え
食料・エネルギー価格高騰で急激に悪化した暮らし向き
2022年06月24日
-
新型コロナ下での家計金融資産の動向と2021年の展望
「つみたてNISA」の成功体験が家計の長期資産形成の追い風へ
2021年01月04日
-
今後10年の家計金融資産分布と次世代金融ビジネスへの示唆
重要度が増す後期高齢者対応と団塊ジュニアへのアプローチ
2021年09月22日
-
日本のウェルスマネジメント市場のポテンシャルを探る
~大和総研「日本経済中期予測」に基づく将来推計~『大和総研調査季報』2024年秋季号(Vol.56)掲載
2024年10月24日
同じカテゴリの最新レポート
-
拡大するDCの投信運用と若年層の資産形成
DCで若年層に普及するNISAを補完、資産形成の「継続」を支援
2026年02月25日
-
非財務情報開示は縮小に向かうか?
米英で非財務情報開示縮小が政策課題に。情報開示負担軽減へ。
2026年02月20日
-
議決権行使は過度に重視されている:英IA
議決権行使の重要性を強調するあまり形式的対応を招いている
2026年02月16日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
-
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
-
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日


