2026年08月07日
サマリー
◆日本において、会社と株主・投資家との建設的な対話が広がり、その重要性が高まっている。法制審議会では、実質株主を把握するための制度(以下、実質株主確認制度)の創設に向けて具体的な議論が進められている。その検討にあたっては、EUのSRDⅡ(EU第二次株主権利指令)に基づく株主確認制度が参照されている。
◆SRDⅡでは、発行会社が株主を特定する権利を確保することを加盟国に義務付けている。SRDⅡに基づく株主確認制度は発行会社と株主との対話の促進を主な目的としているが、カストディチェーンが長いことによる情報取得の限界や、情報伝達の仕組みが標準化されていないことによる手作業の発生等の課題が指摘されている。また、仲介機関に支払う手数料の透明性や予見可能性にも課題が残っているとの指摘がある。
◆このような課題は、日本の実質株主確認制度の導入に向けた議論でも参考になり得る。制度の導入や実効性の確保だけでなく、その制度の円滑な機能発揮に向けた情報伝達の標準化やデジタル化についても丁寧に議論されることが重要だろう。
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