テキサス州による議決権行使助言業者規制

財務的利益以外の要素を考慮する助言である場合、その説明を求める

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サマリー

◆テキサス州議会では、議決権行使助言業者に関して州法による規制を検討中だ。

◆議決権行使助言が、ESG(Environmental、Social、Governance)やDEI(Diversity、Equity、Inclusion)等に関する判断基準に根拠を置く場合は、財務的利益(financial interest)にのみ基づく助言ではないとして、その旨の開示等を議決権行使助言業者に義務付ける。

◆株主提案議案に会社の判断とは異なる推奨をする場合、議決権行使助言業者はその根拠を説明する義務を負う。

◆複数の異なるガイドラインに基づいて助言している場合、ガイドラインによって助言内容が異なることを助言レポートの利用者に周知するよう義務付ける。

◆現在、米国連邦議会では議決権行使助言業者規制を検討中だ。今後、検討が具体化すれば、連邦規制と州規制の調整等が必要になるかもしれない。

◆議決権行使助言業者規制は、米国の経済団体から制定を要望する声が上がっており、テキサス州の取り組みはそのような要望に応えるものである。

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