2026年10月19日
サマリー
◆法制審議会では、会社法の株主提案権について、株式保有要件、提案期限、提案できる内容などの見直しが検討されてきた。中間試案では、300個要件の廃止または引上げと、株主提案の行使期限の見直し案が示された一方、業務執行事項に関する提案内容の制限は盛り込まれなかった。
◆しかし、中間試案後の検討では方向性に変化が見られる。300個要件については、個数を引上げる案がなくなり、廃止案を中心に検討が進められている。一方、提案期限については現行制度を維持する方向となった。さらに、中間試案に盛り込まれなかった業務執行事項に関する提案内容の制限が再び検討対象となっている。
◆300個要件の廃止は個人株主等による株主提案を難しくする一方、一定規模の株式を取得するアクティビスト・ファンドによる提案を抑制する効果は限定的と考えられる。今回の見直しで注目されるのは、定款変更の形式を用いた業務執行事項に関する株主提案を、どこまで制限するかという問題であろう。
◆こうした検討の背景には、経団連や関経連、自民党のプロジェクトチームなどから制度見直しを求める意見が相次いで出されたこともあると考えられる。ただし、これを単純に経営者側に有利な制度改正と捉えるべきではない。株主提案制度の利用に伴うコストは、最終的には他の株主にも及ぶからである。
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