社債管理補助者制度の現在地

社債権者保護の仕組み(2)

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サマリー

◆企業が社債による資金調達を検討する場合、社債権者を保護するための措置を適切に講じることが重要である。社債管理補助者制度は、社債管理者を設置せずに発行される社債(社債管理者非設置債)について、社債権者による社債の管理を第三者が補助する仕組みとして、2019年の会社法改正により創設された。

◆社債管理補助者の「基本的業務」は、倒産時の債権届出、社債権者集会に関する事務、及び、発行会社と社債権者の間の情報伝達の三つに分類される。

◆社債管理補助者の設置は社債権者保護の充実に資する措置であり、その便益はデフォルトやコベナンツ抵触等の有事に生じる一方、その設置・運用に伴う費用や体制整備の負担は平時から発生する。また、担い手には、有事において利益相反や法的責任が問題となる可能性がある。

◆足元では、コベナンツを付与し、社債管理補助者を設置した社債の発行事例も見られている。また、2026年5月29日に成立した産業競争力強化法等の一部を改正する法律では、プロ向け私募における社債管理者の設置義務を免除する特例の要件の一つとして、社債管理補助者を設置することが挙げられている。コベナンツの付与と社債管理補助者制度が、社債権者保護の仕組みとして共に活用されることが期待される。

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