預貸率における地域間格差

東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応

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サマリー

◆企業や個人からの旺盛な資金需要を背景として、国内の預貯金取扱金融機関は積極的に貸出金を積み増す一方、その原資となる預貯金の増加ペースが鈍化しており、結果として多くの金融機関において預貸率が上昇している。

◆本稿では、都道府県単位の預貯金および貸出金の残高から、都道府県別の預貸率を推計し、地域間の格差を確認する。

◆全国の貸出金残高を預貯金残高で除して算出された預貸率は49.7%で、これを上回る地域は9都県のみであり、特に東京都の預貸率が66.6%と最も高い。

◆業態別に預貸率の地域間格差を概観すると、特に地域銀行における東京都の預貸率が高く、メガバンク等が主導するシンジケートローンへの参加がこうした傾向を促している可能性が推察される。

◆他業態と比較して預貸率が相対的に高い地域銀行は、地域内における資金仲介機能を維持・強化するため、越境融資を一定程度抑制することも経営上の選択肢の一つとして考えられる。

◆その場合、地元地域における資金需要の創出が不可欠となるため、企業の将来性を評価する目利き力等、高度なノウハウの蓄積が急務である。

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