サマリー
◆仮に米国の長期金利が急速に上昇すれば、グローバルマネーフローが変調をきたし、新興国への資金流入が鈍化して経済成長が押し下げられる。新興国の経済混乱や債務不履行に発展すれば、債権を多く保有し多額の直接投資を行う米国やスペインなどの先進国にも悪影響が及ぶ。
◆金利が急騰した場合、米国の株式市場は大きく調整する恐れがある。同様に、金利に敏感な住宅価格も下落する可能性が高い。米国の資産価格の急落は世界に波及し、逆資産効果によって米欧を中心に個人消費の減少を招くだろう。
◆これらの新興国への資金流入の減少や逆資産効果の影響を考慮して試算すると、米国の長期金利が5%にまで上昇した場合、2022年の世界経済の成長率はベースラインの予想から5%pt低下し、マイナス成長に陥ると見込まれる。米銀の企業向け貸出の不良債権比率もリーマン・ショック時並みに高まろう。
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