2026年3月日銀短観

円安等を背景に製造業の業況改善/先行きは中東情勢の悪化に警戒

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2026年04月01日

サマリー

◆2026年3月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(最近)は+17%pt(前回差+1%pt)、大企業非製造業では+36%pt(同±0%pt)となった。円安の進行や堅調なAI関連需要などが、製造業の業況を下支えしたとみられる。

◆大企業製造業では、「素材業種」の業況判断DI(最近)は前回差±0%pt、「加工業種」は同+3%ptだった。大企業非製造業では、「宿泊・飲食サービス」(同+18%pt)や「小売」(同+5%pt)などで業況が改善した一方、「運輸・郵便」(同▲8%pt)などでは業況が悪化した。

◆2025年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)は前年度比+7.9%だった。2026年度の設備投資計画(全規模全産業、同ベース)は同+1.3%だった。省力化投資や更新投資等に対する需要は引き続き下支え要因となるが、先行き不透明感の強まりなどを背景に、企業の設備投資計画が慎重化する可能性には留意が必要だ。

◆大企業の「仕入価格判断DI(最近)」を見ると、製造業、非製造業いずれも仕入価格判断DIの大幅上昇が確認された。交易条件(販売価格判断DIと仕入価格判断DIの差)を確認すると、先行きに関しては大企業非製造業等で改善する見込みだ。また、企業の販売価格の見通しを確認すると、規模・業種を問わず前回調査から大幅に上昇しており、中東情勢が企業の中長期のインフレ予想を押し上げた可能性がある。

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