サマリー
◆2025年4月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比+3.5%と前月から伸び率が拡大した。変動の大きい生鮮食品やエネルギーを除いた全国新コアコアCPIで見ると、前年比上昇率は+3.0%と前月から拡大した。
◆2025年4月のコアCPIの前年比の動きを財・サービス別に見ると、エネルギーと非耐久消費財(除く生鮮食品、エネルギー)、耐久消費財の伸び率が前月から拡大した。他方、半耐久消費財とサービスの伸び率は前月から縮小した。
◆基調的な物価は前年比+2%程度で安定的に推移するとみている。足元での食料品価格の上昇ペースは徐々に落ち着くとみているほか、エネルギー高対策などの政策要因も物価の押し下げ方向に働く。他方、人手不足の深刻化という構造的な課題を背景に、企業による賃上げの動きは続く見込みだ。それに伴う人件費の増加を販売価格に転嫁する動きも継続するだろう。
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