サマリー
◆8月の完全失業率(季節調整値)は2.5%と、2カ月ぶりに低下した。失業者数は前月から15万人減少し、就業者数は25万人増加した。就業者数の水準は6月に続き、コロナ禍前を含む過去最高を更新した。労働参加や就業拡大が進展するなど、雇用環境は総じて改善したと評価できよう。
◆8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.23倍と2カ月ぶりに低下した。一方、新規求人倍率(同)は2.32倍と2カ月ぶりに上昇した。
◆先行きの雇用環境は緩やかな改善が続くとみている。幅広い業種で人手不足が続く中、労働需要は総じて旺盛だ。積極的な賃上げが進むなど、足元では人手確保に対する動きが加速している。他方、投入コストの上昇が企業収益を圧迫し、労働需要を下押ししている点には引き続き注意が必要だ。
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