2024年7月雇用統計

自発的な離職者の増加などで失業率は5カ月ぶりに上昇

RSS

2024年08月30日

サマリー

◆7月の完全失業率(季節調整値)は2.7%と、5カ月ぶりに上昇した。失業者数は前月から11万人増加し、就業者数は20万人減少した。失業者数の増加は「自発的な離職」が主因であり、失業率が0.2%pt上昇したわりに内容は悪くない。

◆7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍と4カ月ぶりに上昇した一方、新規求人倍率(同)は2.22倍と2カ月ぶりに低下した。新規求人数は前月から減少し、新規求職申込件数は増加した。

◆先行きの雇用環境は緩やかな改善が続くとみている。幅広い業種で人手不足が続く中、労働需要は総じて旺盛だ。積極的な賃上げが進むなど、足元では人手確保に対する動きが加速している。他方、投入コストの上昇が企業収益を圧迫し、労働需要を下押ししている点には引き続き注意が必要だ。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

同じカテゴリの最新レポート