サマリー
◆2023年8月の完全失業率(季節調整値)は2.7%と前月から横ばいとなった。内訳を見ると、失業者数は小幅に増加し、就業者数は増加した。自発的な離職者が2カ月連続で増加するなど、労働移動が活性化する動きが見られる。
◆2023年8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.29倍と前月と同水準となった。新規求人倍率(季節調整値)は2.33倍へと上昇した。新規求人倍率の内訳を見ると、求人側・求職者側ともに増加したが、求人側の増加が求職者側のそれを上回った。
◆先行きの雇用環境は経済活動の正常化の進展などもあって緩やかに改善しよう。インバウンド消費の回復などを受けて、対人接触型サービスの労働需要が増加するだろう。ただし、物価高などで企業収益が圧迫され、労働需要が抑制される可能性には注意が必要だ。
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