サマリー
◆2022年8月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+22.1%と18カ月連続で増加した。季節調整値では前月比▲0.7%と11カ月ぶりに減少した。自動車輸出は回復しているが、欧州向け輸出の一服や中国向け輸出の回復の鈍さが重しとなった。輸入金額は前年比+49.9%と大幅に増加した。貿易収支は▲2兆8,173億円、季節調整値では▲2兆3,713億円と、いずれも統計を遡れる中で最大の赤字幅となった。
◆8月の輸出数量(大和総研による季節調整値)は前月比▲2.3%と4カ月ぶりに減少した。このところ高水準にあった欧州・アジア向けの半導体等製造装置や集積回路(IC)が一服した。地域別に見ると、EU向け(同▲15.5%)やアジア向け(同▲6.6%)が減少し、米国向け(同+13.3%)は増加に転じた。
◆先行きの輸出数量は増加基調を辿るとみている。中国経済の正常化の進展や半導体不足の緩和が好材料となるほか、足元ではコンテナ運賃が下落しており、物流の混乱に収束の兆しが見られる。先行きは供給制約の緩和が輸出を後押しするだろう。他方、米欧での景気後退や中国の「ゼロコロナ」政策の動向が引き続き懸念材料となろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2022年7月貿易統計
自動車輸出が持ち直し、市場予想を上回る輸出金額に
2022年08月17日
-
2022年6月貿易統計
供給制約の緩和により輸出の復調が進む
2022年07月21日
-
2022年5月貿易統計
円安・資源高で輸入額が過去最高を更新する一方、輸出数量は小幅増
2022年06月16日
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年8月全国消費者物価
電気・ガス料金支援でエネルギー価格下落、コアCPI上昇率は低下
2026年09月18日
-
日銀、9月会合で1.25%に利上げ 今後も利上げ路線を堅持
家計の利払い負担増は賃金上昇が吸収も利上げ長期化リスクに留意
2026年09月18日
-
2026年8月貿易統計
中東情勢による資源高が続き、4カ月連続の貿易赤字
2026年09月16日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

