消費データブック(12/4号)
個社データ・業界統計・POSデータで足元の消費動向を先取り
2020年12月04日
サマリー
◆11月の消費は10月と同程度だったと見込まれる。財、サービスともに概ね横ばいで推移したとみられる。財に関して、スーパー、ホームセンター、家電量販店の売上は10月から小幅に増加した一方、アパレル売上と新車販売台数は小幅に減少し、百貨店売上は概ね横ばいであった。他方、サービスに関しては、月前半は「Go To キャンペーン」が追い風となり堅調に推移したものの、後半は新型コロナウイルスの感染が拡大し、同キャンペーンが一部制限されたことが重石になったとみられる。
◆【小売関連】11月のスーパーの売上は前月比+1%程度、ホームセンターは同+2%程度、家電量販店は同+3%程度と、いずれも10月から小幅に増加した。他方、アパレル各社の売上伸び率は低下し、新車販売台数は▲3%程度減少した。また、大手百貨店の売上伸び率は、前年の消費増税の影響を除いた前々年比ベースで概ね10月並みであった。
◆【サービス関連】11月の新幹線輸送量は前年比3~5割減程度と10月からマイナス幅が小幅に縮小した。旅客機輸送量も同様に前年比マイナス幅が小幅に縮小したと見込まれる。今後公表される宿泊者数、外食売上において、月後半の感染再拡大の影響がどの程度表れるかが注目される。なお、外食・旅行・娯楽関連消費と連動している小売店・娯楽施設の人出は、月平均で見ると10月から横ばいであった。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2020年12月08日
2020年10月消費統計
感染拡大が一服し、対面や移動を伴う消費が増加
-
2020年11月20日
日本経済見通し:2020年11月
経済見通しを改訂/景気回復が続くも、感染爆発懸念は強まる
-
2020年11月06日
2020年9月消費統計
サービス消費がけん引役となり8月から増加
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
-
2021年01月21日
2020年12月貿易統計
欧米での経済活動制限による需要減少を受け、輸出は足踏み
-
2021年01月21日
金融街シティは国際金融都市の座を死守できるのか?
金融サービスは合意なき離脱に突入、欧州大陸に株式取引がシフト
-
2021年01月21日
冬来たりなば
-
2021年01月20日
日本経済見通し:2021年1月
1-3月期は小幅な景気悪化を見込むも「二番底」リスクを排除できず
-
2021年01月21日
社外取締役に期待される役割の開示~改正会社法施行規則
よく読まれているリサーチレポート
-
2020年12月17日
2021年の日本経済見通し
+2%超の成長を見込むも感染状況次第で上下に大きく振れる可能性
-
2020年12月01日
2020年10月雇用統計
有効求人倍率が1年半ぶりに上昇
-
2020年11月20日
日本経済見通し:2020年11月
経済見通しを改訂/景気回復が続くも、感染爆発懸念は強まる
-
2020年08月14日
来春に改訂されるCGコードの論点
東証再編時における市場選択の観点からも要注目
-
2020年10月15日
緊急事態宣言解除後の地域別観光動向/Go To トラベルキャンペーンのインパクト試算
ローカルツーリズムが回復に寄与するも、依然厳しい状況が続く