サマリー
◆9月に入って、新興国通貨は小康状態にあり、大幅利上げを決めたトルコ・リラに加えて、資源国通貨が反発している。日米株価の上昇などが金融市場をリスク・オンに導き、新興国通貨・資産を支えているという面もあろう。
◆しかし、グローバル経済・金融市場の流れは、先進国と新興国が足並みをそろえて拡大する「プラスサム」から、先進国(米国)の景気拡大とドル金利の上昇が新興国の重石となる「ゼロサム」に移行している。リスク・オンの持続性は疑ってかかるべきだろう。さらに米国景気が息切れをきたせば、世界経済は勝ち組不在の「マイナスサム」の世界に転じていく。新興国としては、よからぬ外部環境が長期化することを前提に、為替介入などは極力控え、慎重な財政・金融政策を継続することが求められよう。
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