サマリー
◆インドの2026年度(2026年4月~2027年3月)予算案のポイントは、消費支援を重視した2025年度予算とは対照的に、インフラ投資を成長ドライバーとして据えたことだ。インドでは、財政赤字の規模が抑制されている一方、国債の償還負担が大きいことから、政府の借入規模が大きくなる傾向がある。名目GDP成長率を10%程度に維持しながら、財政赤字を抑制することが、適切な債務管理にとって重要となるだろう。
◆セクター別では、半導体産業に対する支援のほか、対中依存度軽減を意識した電子機器のエコシステム整備、コンテナ産業の育成、重要鉱物資源の精錬やリチウムイオンバッテリーセルの製造に必要とされる資本財輸入に対する税優遇等が盛り込まれた。米国による一連の「トランプ関税」への対応は、労働集約型製品の輸出支援を重視した。
◆予算案の中で示された政策の多くが、既存の枠組みを用いているなど目新しさには欠けるが、戦略的自律性を意識した「攻めの姿勢」は評価に値するだろう。
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