サマリー
◆IMFは2017年の世界成長率の見通しをわずかではあるが久々に上方修正した。米国に依存してきた世界経済の拡大のすそ野が広がりつつあるという現状の追認であるとまとめられよう。特に、米国景気がマチュアになる中で、循環的にはより若いユーロ圏の景況感が改善していることが重要である。
◆4月以降、米国株価が再上昇し、ドルの対円レートも持ち直してきているが、これは「トランプ相場」の再来というよりも、よりバランスのとれた世界経済を市場が改めて評価している結果であると考えられる。もっとも「トランプ相場」の特徴であったリスク・オンの勢いは後退し、新興国の外部環境は若干悪化する可能性がある。
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