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インドネシア:政権基盤の強化は進むのか

カギを握る3政党の動向

2014年12月29日

経済調査部 エコノミスト 新田 尭之

サマリー

◆ジョコ・ウィドド大統領は11月17日に補助金付き燃料価格の引き上げを断行したが、この政策は議会の承認なしで実施可能であるため、今回の一件は新政権による国会運営の安定を意味しない。むしろ、連立与党の議席数が過半数を割り込んでいる現状に鑑みると、政治の停滞によって改革が頓挫するリスクは依然燻り続けている。


◆一方で、こうした状況が変わる兆しも見られる。1つは、民主党が連立与党に接近したようにみえることである。地方の首長選挙制度を巡る同党の態度の変わり方などに鑑みると、自党の方針に合致する政策や国民からの人気が高い政策に限って、同党が連立与党と手を組む可能性は高まっている。


◆また、政権支持派と反対派で内部対立しているゴルカル党、および2015年2、3月に実施される予定の党首選において政権支持派の議員が有力候補となっている国民信託党に関しては、一部議員が連立与党に参加する可能性がある。


◆ゴルカル党と国民信託党に所属する国会議員の4分の1が連立与党に合流すれば、その議席数は過半数をわずかに上回る。さらに民主党が政策次第では連立政権に協力するケースも起こり得る状況である。もちろん、そのような場合でも連立与党間、さらにはウィドド大統領が所属する闘争民主党内での争いを受け、政治が停滞するリスクは残るが、総じてウィドド政権の政権基盤は今後強化され、これによって経済改革のペースも加速すると見込まれる。

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