2026年02月03日
サマリー
◆現在、株式を「トークン」(ブロックチェーン技術などを用いて管理される、価値や権利を表すデジタルデータ)化する動きや、トークン化された株式を取引する体制の整備が進んでいる。このレポートでは、米国の主体による株式のトークン化に関する動きを紹介する。
◆株式のトークン化にかかわる各社は「トークン化株式」や「株式トークン」という語を必ずしも同じ意味で用いているわけではなく、その背景には様々な考え方や意図があるようだ。具体的には、発行体が自身の意志で株式そのものをトークン化する事例のほか、発行体の意図と関係なく第三者がトークン化を行い顧客に販売する事例もある。特に後者については、投資者保護の観点などから注意喚起もなされている。
◆証券取引所もトークン化株式に関する取り組みを始めている。例えば、Nasdaqは2025年9月、米国証券取引委員会(SEC)に対し、トークン化株式の取扱いを可能にするよう規則変更申請を行った。Nasdaqは、一定の条件を満たしたトークン化株式を従来の株式(ブロックチェーン技術などを用いない株式)と同等に取り扱う、としている。
◆このように、米国の主体が提供するトークン化株式についての取り組みには一長一短があり、どの取り組みが優位となるのかは見通しづらい。
◆なお、日本においても株式のトークン化に関する動きは徐々に進んでいる。ただし、米国と同様、どのようなスキームが優位になるかにより、既存の株式市場のプレイヤーが受ける影響は大きく異なるだろう。
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