CBIガイドラインからみる、トランジションボンドの定義

透明性に関する原則とトランジションの段階的な類型がポイント

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  • 田中 大介

サマリー

◆ICMAがトランジションファイナンスに関するハンドブックを公表したが、あくまでもミニマムスタンダードであり、詳細な発行基準を示すものではない。トランジションファイナンスはグリーンボンドを含むグリーンファイナンスに比してグリーンウォッシュの可能性が高まるため、外部認証などの重要性が高いと考えられる。

◆2020年9月8日、CBI(Climate Bonds Initiative)とCredit SuisseがFinancing Credible Transitionsという文書を共同で公表しており、実際に発行体(企業)がトランジションボンドを発行する際は、このガイドラインが参考となろう。

◆ガイドラインでは、透明性に関する5原則とトランジションの段階的な類型を提示している点が特徴的である。「たたき台」の域は出ていないが、今後の議論の進展に期待したい。

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