2020年08月24日
サマリー
◆グリーンボンドの外部認証は、一般的な製品の環境認証とは異なり、必ずしも投資家に経済的メリットを示すわけではない。
◆グリーンボンドは、普通社債に比べて発行体に有利な条件で発行されるケースが確認されており、このプレミアムは「リスク分散」と「投資家の選好」に起因する可能性がある。
◆加えて、グリーンボンドの活用にあたっては、発行体と投資家の双方にレピュテーションリスクを低減させる働きも期待でき、外部認証の取得によってこの効果を増大させる可能性もある。
◆ただし、グリーンボンド市場の成長によってリスク分散の効果が希薄化する可能性があることや、レピュテーションに係る効果が社会動向に左右されることから、グリーンボンドの外部認証の費用対効果も変動し得る点には留意する必要があろう。
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