観光立国と日本の「稼ぐ力」②

日本の魅力と価値の発信

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2014年10月09日

  • 岡野 武志

サマリー

◆日本の名目GDPに占める国際旅行収入額の比率は0.2%程度に過ぎず、国際旅行の入国者数が多い国・地域に比べると、旅行者一人あたりの収入額は米国に次いで大きいが入国者数は少ない。観光立国実現に向けては、初訪者・再訪者を合わせた訪日旅行者数の増加が課題となる。


◆訪日旅行者は、旅行前・旅行中ともにICTを有効活用して情報収集しており、いわゆる口コミ情報も重視されている。口コミにより訪日の魅力をアピールするためには、外国人が日本で快適な時間を過ごし、満足度の高い体験ができる環境を整備する必要がある。


◆訪日旅行の満足度は全般に高く、日本への再訪を希望する比率も高い。日本は海外に向けて、「気質」、「作品」、「生活」を訪日旅行の三つの価値としてアピールしている。訪日旅行拡大に向けた観光基盤を整備する上では、国内旅行を含めた総合的・長期的な戦略も重要であろう。

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