2012年08月22日
サマリー
◆2012年8月1日、法務省の法制審議会会社法制部会は、会社法改正に向けた「会社法制の見直しに関する要綱案」をとりまとめた。
◆今回の見直しのポイントは、「企業統治の在り方」と「親子会社に関する規律」についてである。具体的には「企業統治の在り方」としては「社外取締役等の要件の見直し」などが、「親子会社に関する規律」としては「多重代表訴訟」などが提言されている。
◆そのほかにも、公開買付規制に違反した買付者に対して他の株主がその議決権行使の差止めを請求できる制度の創設、支配株主の異動を伴う第三者割当について一定割合の株主が反対すれば株主総会決議を義務付けることなども盛り込まれている。
◆なお、注目された「社外取締役の選任の義務付け」については、今回、法制化は見送られたものの、附帯決議により取引所規則を通じた規律付けを求めている。
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