サマリー
◆日本銀行の植田和男総裁は2026年6月3日の講演において、物価上振れリスクへの対応を優先する姿勢を明確にした。これは事実上の利上げシグナルとみられ、6月15、16日の金融政策決定会合では政策金利1.00%への引き上げが決定されるだろう。インフレ期待の上昇や賃金と物価の循環的な上昇の継続などを踏まえると、利上げの遅れはビハインド・ザ・カーブに陥るリスクを高める。6月利上げの次の利上げは26年12月を予想し、その後も半年に一度程度のペースで0.25%ptの追加利上げを見込む。
◆現行の長期国債買入れの減額計画(2027年3月まで四半期ごとに2,000億円ずつ減額)は維持されるだろう。一方で報道によれば、27年4月以降は減額を停止し、月間買入れ額2.1兆円が維持されることが検討されている。減額停止後も、満期償還が新規購入を上回るため、日銀の国債保有残高は年50兆円程度のペースで自然減が続くとみられる。
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