2019年04月12日
サマリー
◆2019年4月の大和地域AI(地域愛)インデックスは、全9地域で低下した。しかしながら、低下幅を見ると、地域によってまちまちである。「北海道」「東海」の2地域は低下幅は僅かなものにとどまった。「北海道」では、2018年9月に発生した地震の復興需要による公共投資や観光客の回復が下支えした。「東海」は輸送機械が生産全体に占める割合が高く、北米向けの自動車の輸出が好調だったことで、落ち込み幅は他地域と比べ限定的なものにとどまった。
◆分野別に見ると、中国経済をはじめとする世界経済の減速懸念を受け、生産が全地域で押し下げに寄与した。「北海道」「東北」「関東甲信越」のインデックスは景況感の分かれ目である50を下回った。関東甲信越は低下幅が大きいが、群馬の自動車工場の操業停止の影響も含まれている点には留意が必要である。
◆先行きに関しては、メインシナリオとして、2019年の地域経済は緩やかに拡大すると見込んでいるものの、外需の下振れリスクには一段と警戒が必要だ。海外経済の先行きに対する不透明感は根強く、さくらレポートでも、海外経済の動向を理由に、設備投資の様子見や先送りといった指摘が増えている。足下では、米欧の中央銀行が景気に配慮した政策にシフトし、中国も大規模な景気刺激策を発表したことから、過度に悲観的な見方は後退しているが、引き続き、海外経済の行方を注視していく必要があるだろう。
◆国内に目を転じれば、10月に予定されている消費増税の影響を見極める必要があろう。自動車販売や家電など消費増税を意識した動きが顕在化し始めている一方、様々な経済対策が実施されることから、前回2014年4月の増税に比べると、駆け込み需要は小さいだろう。もっとも、家計部門に限ると、増税の負担増が負担軽減を上回ることから、消費支出が減少する可能性が高い。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
ふるさと納税のポータルサイト手数料
事務費の性質からみた内製化の論点-リスクの引受と間接費の計上
2026年09月28日
-
ふるさと納税の現況
地域経済の下支えと財政健全化の効果
2026年08月26日
-
最高路線価に読む立地の収益力
大都市圏への集中と、商業拠点から観光拠点への主役交代の兆し
2026年07月23日
最新のレポート・コラム
-
米中間選挙後の注目点①:「変わる政治」
民主党優勢で高まる政治の停滞と不確実性
2026年10月27日
-
利用広がる議決権パススルー
投資信託のリテール顧客による議決権行使の選択が現実のものに
2026年10月26日
-
日本版米国型AWMビジネスモデルを創出するための条件
~投資銀行型と商業銀行型の比較~『大和総研調査季報』2026年秋季号(Vol.64)掲載
2026年10月26日
-
次世代の「地域金融の課題と競争のあり方」
~最新データに基づく地域銀行の競争可能性の再試算~『大和総研調査季報』2026年秋季号(Vol.64)掲載
2026年10月26日
-
子どもが幼いうちは子育てに専念したい世帯にも目配りを
2026年10月26日
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

