注目すべき国土強靭化の行方

老朽化したインフラの更新は官民連携で

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2012年12月17日

  • 中里 幸聖

サマリー

◆中央自動車道の笹子トンネルの天井崩落事故は、わが国のインフラの老朽化による事故の危険性を示した。

◆今回の総選挙における自民党の政権公約でもある「国土強靭化」の考え方は、今後のわが国にとって重要な課題の一つといえよう。

◆「国土強靭化基本法案」では、「多極分散型の国土の形成」、「複数の国土軸の形成」、「国土の均衡ある発展」といった四全総をはじめとするかつての「全国総合開発計画」で用いられたキーワードが散りばめられており、事前防災の考え方を強化した全国総合開発計画のリニューアル版とみることも可能である。

◆しかし、老朽化対策は喫緊の課題であり、「国土強靭化」を単なる全国総合開発計画の復活という形ではなく、官民連携等のその後の知見も踏まえた実のあるものとしていくことが求められる。

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