サマリー
◆米国では、2026年7月5日から、子どものための税制優遇付き投資口座である「トランプ口座」が導入される。
◆トランプ口座は、18歳未満の子どもについて開設することができ、2025年1月1日~2028年12月31日に生まれた米国市民に対して、1回限り1,000ドルの連邦政府拠出が行われる。連邦政府は、州政府による拠出や財団等からの寄附を募っており、トランプ口座に拠出される見通しである。これらの拠出に加えて、親などは子ども1人当たり年間5,000ドルの拠出が可能となる。
◆トランプ口座は、子どもが18歳到達後に引き出し可能となり、IRA(個人退職勘定)と同様の引き出しルールが適用される見通しである。すなわち、高等教育や初回住宅取得等の資金への充当や、老後の資産形成に向けた継続した運用などが可能と考えられる。
◆米国全体の有価証券保有世帯比率は58.0%だが、収入下位20%世帯に限ると17.0%にとどまる。トランプ口座の創設は低収入の世帯も含め、全ての子どもに出生時から資本市場に参加させ、米国株式市場の成長や複利の恩恵を提供することに狙いがある。
◆日本では、2027年1月から「こどもNISA」が開始予定となっているが、政府拠出や財団等の寄附からの拠出は想定されていない。全ての子どもに出生時から資本市場に参加させ、株式市場の成長や複利の恩恵を提供する観点から「こどもNISA」への政府拠出の導入も検討に値するだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
ベストオーナー税制の論点
事業譲渡への税制措置による企業の選択肢拡大に期待
2026年10月30日
-
マル優・NISA等の非課税制度が家計金融資産に及ぼした影響の長期分析
~家計の国債保有優遇策の検討に向けた政策的示唆~『大和総研調査季報』2026年秋季号(Vol.64)掲載
2026年10月26日
-
飲食料品消費税率引下げによる事業者への影響
税制や予算の特例により事業者への影響を抑える方針
2026年10月14日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

