EUにおけるリテール投資家への情報提供のあり方の検討:①デジタルツール活用編

日本の「重要情報シート」の提供のあり方にも示唆

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サマリー

◆EUでは、投資者保護を目的に制定されたPRIIPs Regulationの枠組みに対して適切な見直しを行うために、EU の銀行・証券・保険の監督当局(ESAs)が提言書をまとめた。主な提言内容はPRIIPs KIDに関連したもので、本稿ではそのうちデジタルツールの活用について解説する。

◆ESAsは、PRIIPs KIDの原則デジタル交付、スマホからも読みやすい仕様の導入や、想定保有額等の入力によるコスト等の情報のパーソナライズ化や図表等を用いた情報の可視化、階層構造の導入、機械判読可能な形式の導入といった提言をまとめた。

◆PRIIPs KIDは、日本の「重要情報シート」の参考にされたと考えられており、日本においても、金融庁市場制度ワーキング・グループではEUと同様の課題が挙げられている。今後、EUのPRIIPs KID見直しの方向性が議論の参考とされる可能性があるだろう。

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