2015年01月15日
サマリー
◆2014年12月12日、「コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議」は、「コーポレートガバナンス・コード原案~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~」(「コード原案」)をとりまとめた。
◆これは、「OECDコーポレート・ガバナンス原則」をベースとしつつ、英国などにおける同様の原則・指針なども参考として、上場会社における実効的なコーポレートガバナンスの実現のための主要な原則(の原案)を定めたものである。
◆「コード原案」の定める規範については、基本的に「プリンシプルベース・アプローチ」(原則主義)と「コンプライ・オア・エクスプレイン」(Comply or Explain)の考え方が採用されている。また、「コード原案」の意義について、いわゆる「攻めのガバナンス」が強調されていることも大きな特徴である。
◆「コード原案」は、今後、意見募集(パブリックコメント)の後、2015年2月頃にも最終的な形にまとめられ、東京証券取引所における必要な制度整備を行った上で、2015年6月1日からの適用が想定されている。
◆本稿では、「コード原案」の概略を紹介する。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
CGコード開示の動向③ 政策保有株式に関する方針等の現況
説明内容は依然不明瞭も、一歩前進 “Nothing will come of nothing” (※1)
2016年03月25日
-
CGコード開示の動向② 選任・指名の方針・手続等の現況
“So are they all, all honourable men—”
2016年02月05日
-
CGコード開示の動向① 「コンプライ・オア・エクスプレイン」の現況
“comply or explain” : that is the question
2015年12月24日
-
コーポレートガバナンス・コードと金商法、会社法の論点③
株主総会に関連する諸手続
2015年06月01日
-
コーポレートガバナンス・コードの策定に伴う東証上場規程等の改正
2015年05月21日
-
コーポレートガバナンス・コードと金商法、会社法の論点②
独立社外取締役について
2015年03月10日
-
コーポレートガバナンス・コードに伴う東証の上場制度整備案
2015年02月25日
-
日本版スチュワードシップ・コードと金融商品取引法①
日本版スチュワードシップ・コードの概略
2014年04月15日
-
独立取締役確保の努力義務
法制審の附帯決議を受けて、東証が規則を改正
2014年02月07日
-
会社法改正法、成立
株主提案権について修正
2019年12月12日
同じカテゴリの最新レポート
-
英国が非上場株式の流通市場を創設へ
非上場株式のセカンダリー取引を促進する「PISCES」とは
2025年04月03日
-
外為法の対内直接投資審査制度の改正案
中国関連組織が投資する場合を念頭に、審査対象となる範囲を拡大
2025年03月26日
-
インターネット取引におけるプロダクトガバナンス
非対面取引でのプロダクトガバナンス体制についての欧州からの示唆
2025年03月13日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
トランプ関税で日本経済は「漁夫の利」を得られるか?
広範な関税措置となっても代替需要の取り込みで悪影響が緩和
2025年03月03日
-
地方創生のカギとなる非製造業の生産性向上には何が必要か?
業種ごとの課題に応じたきめ細かい支援策の組み合わせが重要
2025年03月12日
-
中国:全人代2025・政府活動報告を読み解く
各種「特別」債で金融リスク低減と内需拡大を狙う
2025年03月06日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日
トランプ関税で日本経済は「漁夫の利」を得られるか?
広範な関税措置となっても代替需要の取り込みで悪影響が緩和
2025年03月03日
地方創生のカギとなる非製造業の生産性向上には何が必要か?
業種ごとの課題に応じたきめ細かい支援策の組み合わせが重要
2025年03月12日
中国:全人代2025・政府活動報告を読み解く
各種「特別」債で金融リスク低減と内需拡大を狙う
2025年03月06日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日