2026年09月11日
サマリー
◆企業情報開示は投資家保護や市場の公正性を支える一方、開示項目の累積、媒体間の重複、保証や内部統制に要する費用などが企業の負担を増加させている。近年は、過度な開示負担が新規上場の意欲を削ぎ、また成長投資を阻害することで、かえって投資家の利益を損なう可能性が意識されるようになった。
◆英国では、保守党政権下で始まった非財務情報開示の合理化を労働党政権が引き継ぎ、取締役報告書の作成義務の廃止や戦略報告書の対象縮小など、企業報告制度全体の簡素化に踏み込んでいる。
◆米国では、第2次トランプ政権下で気候関連開示規則の廃止手続きが進む一方、米国証券取引委員会(SEC)はRegulation S-Kを含む開示制度について、マテリアリティと企業の規模・成熟度を基準とする抜本的な見直しを進めている。
◆日本でも、金融庁金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」で、有価証券報告書の記載事項について、投資家にとっての有用性、企業の作成負担、他の開示媒体との重複を検証する作業が始まった。
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